鹿児島で12年スキーをして「見えてきたこと」と「これから」と。
社会人になってから、3月〜11月までがトレイル、12月〜2月がスキー(アルペン競技)シーズンという年間で2つの「山」を両立して4シーズン目。2019年も高校1年生から始まった鹿児島県代表としての11回目の「くしろさっぽろ国体」での戦いを経て雪上シーズンが終わりました(大回転 成年B60位)。連盟のホームページで経年で見てみると、久しぶりの選手単体で「10人」を超えた鹿児島県選手団(しかも各競技・年齢比がバランスが良い)。特に、中3〜高校生の世代の「少年男女」の4名は過去最高の数に近いのではないかと。
大学生の年間100日滑走&全国転戦と比較すると、年間15日滑走&「国体予選」→「国体」だけの社会人の短いシーズン。選手だけでは学べないシーズンを「振り返る」と共に、「鹿児島のスキーの兆し」「今後必要なこと」をまとめてみました。
◯2019年シーズンと立ち位置の変化
記録的な暖冬で、広島の人工雪のスキー場でトレーニングを行う日々。個人的は今までで一番苦しい立ち上がりになったけど、国体予選は無難にまとめられたかと思います。
本大会では、あまりの難しいコースに何もできなかったのですが。(※最低限の九州内3位の座は抑えて良かったです。)
今季のメンバーは、関西学院大学スキー部時代に、コーチとして小学生に教えてた世代が年齢的にも国体メンバー入りしてきた、新しいチーム構成。自身の立ち位置も「選手として結果を出す」だけではなく、下の世代の技術はもちろんのこと、鹿児島でスキーをやるからこその「成長」を引き出す立場に。
ただでさえ初参戦のメンバーは、全国屈指の難コースを滑ることだけで精一杯の中、日々の行動から「ジュニア」→「選手」として変化を求められて、すごくきつかったと思います。そんな中、結果を出せた、出せなかった選手、両方いるけど、しっかりと振り返って「ジュニア世代の先輩として」将来は続々とくる下の世代を引っ張っていける存在になって欲しいです。
個人的にも、10年以上の第一線の感覚的な学びを「形式知」として、限りある時間で「分かりやすく伝えること」を模索したシーズン。ここはまだまだ未熟なので、ジュニア世代と一緒に成長をしていきたいです。(同世代のコーチには感服です。)
◯鹿児島のスキーの兆し
連盟としても2012年から始まったジュニア育成の事業。鹿児島は雪が降らない(正確には、降ったら結構パニック)環境下の中で、連盟主催で最寄りのスキー場まで4時間車を走らせ、トレーニングや他県の大会に出場した今のジュニア世代。
連盟のご尽力もあり、ここ数年は毎年のように全中・インターハイへの出場。2019年も全中5名、インターハイ2名、と多くのジュニア世代が雪国の本場での試合を経験していっています。来年・再来年と彼らが国体メンバー入りしてきた時、今後、県を引っ張る選手になるよう、第一線で戦いながら、現場で支援をしていきたいです。(当分は負けません。)
◯今後必要なこと【※全国のアルペンスキー関係者へのお願い】
選手数増で明るいニュースも多い中、今まで夏のグラススキー(芝スキー)を行っていた環境が軒並み閉鎖に。2013年に「ETOランド(宮崎)」、2019年に「まほろばの里(鹿児島)」の芝スキー環境が相次いで閉鎖。雪の降らない分、芝スキーの環境は貴重だったため、数年前は合宿も行っていたこの環境が無くなることは、選手にとっても非常に厳しいことです。
もっとも身近な環境が無くなる中、トレーニングを積むために環境を求めての遠征が多くなり、必然的にさらに多くの費用がかかってしまう今の現状。遠征の費用については、サポートはできなんだけど、数年前から行っている今までのスキーの人脈を通した「過去使ってた道具集め」は積極的に行いたいと思います。
そこでもし、可能であれば、以下の道具が今後確実に足りない現状なので、もし使わないものなどあれば個別に連絡をいただけたら幸いです。
-----------道具--------------------
・R30のGS の板
・SLの道具一式
・ワンピ・ミドラー等
・チューンナップ道具
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実際に過去の選手の使用していたものを譲り受け、息を吹き返して、今年の国体でも鹿児島の選手が使用をしていました。そして、その時に必ず伝えているのは「この道具は過去◯◯県の選手が使っていたもの」と過去の使用歴を具体的に伝えるようにし、感謝の思いと共に大切に使ってもらっています。なので、ぜひともお願いいたします。(Fcebookでもコメントでの連絡でもOKです!)
◯おわりに(将来の鹿児島を背負う選手たちへ)
「鹿児島で雪が降らないところ出身だから」
これは、選手から聞く中で(仕方ない部分はあるけど)自分自身本当に嫌いな言葉です。きっとこの言葉がジュニア世代から染み込むと将来、外部要因で良くないことが発生した時に、絶対に自分ごととして捉えない癖がつきます。(例えば、「社会人は時間が無いから競技できない〜」とか「就活忙しくて〜」とか。)
雪国の選手と比べて、この素晴らしく厳しい環境は「成長する」には圧倒的なチャンスの環境です。極端な話、スキーは自己成長するための一つのスポーツの種目にすぎません。この雪が降らない事実をしっかりと受け止め、自身が成長をして、将来へ繋いでいける、そんなサイクルができたらと思います。
ということで、3月からトレイルのシーズンもしっかり国内外の山と時々ジャングルを頑張り、いろんな学びを得てきたいと思います!(今年も赤道遠征行きます。)
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