トレイルランナーは東南アジアへ行った方が良い理由と必要経費 日程とかまとめてみた

来月に迫ったインドネシア遠征。まぁよく「なんで海外に行くの?」「どうやって大会を見つけるの?」「どのくらいの費用かかるの?」などのよく聞かれる疑問をまとめてみました。もっと「日本」というちっぽけな世界から見ると「小さな枠」を超えて地球各地で戦う侍ランナーが増えると良いですね。


◯なんで東南アジアに行くの?(そもそも編)

仕事では前職のリクルートを結婚を機に3年で寿退社するついでに「広島の最強の環境でマラソン(山の世界)で世界一になります」と入社前に言い散らかしてたことを全社員のメールに送って辞めてきた。ちなみに始めたころは「未知の距離やべーーっ」「ぞくぞくする」というわけわからない理由で、それを超えることに非常に快感を感じてた。ちなみに在職中には、マラソンはじめて1年半で無謀にも近畿も縦断してみた。

当時、確かに400kmを走ったりはしてみたが、100kmクラスのレースは制限スレっスレでゴールすることが多く、まだまだ選手・人間としても経験が圧倒的に足りない。日々のトレーニングを積む中で、世の中はトレイル人口の増加から競技志向が高まり、急激な速度で成長をするトレイルランニング業界。

個人的には「世界一になります!」なんて言ってる(目指してる)けど、レベルが上がり続けるワールドツアーのUTMBやUTMF、国内のレースで今戦っても、すぐにはのし上がっていくのは厳しい。さらにGoogle でピャッと検索すれば「◯◯レース完走記録」なんてのが出てきて、もはや国内の主要レースは攻略本を読みながらゲームをする感覚に等しくなる。つまり、マラソンを始めた時の「ゾクゾク感」が少なくなり、自分との戦いが、気づけば相対的な評価軸になる、なんとも言えない感覚は当初の期待してたものとはずれてきており、少し寂しい。

◯なんで東南アジアに行くの?(行き着いた先 編)

「ぞくぞく感」を探しに行くとウルトラトレイルランナーならば行くところは「砂漠(250km)」「地球の端っこ(北極or南極)」「トランスジャパンor川の道(日本縦断)」などに行き着く。、、、がここでも問題発生。新婚生活の中での最大の問題、遠征費。「砂漠の試合は総額70万円以上」「北極圏のトレイルで総額25万円」。単身でもこの金額はきついのに、一般的に「(新婚なのに)砂漠いきます」なんて言ったら一発でレッドカードを突きつけられてしまう恐れだってある。ただ本当は、ノルウェーのレースに出たくてHISで航空券の仮押さえまでした。(物価高すぎて、エントリーフィーだけで6万円とか、、最後は泣く泣く諦めた。)

そんな中、インターネット上で世界各国の大会を探した中で出てきたのが「東南アジア」。詳しくは後述するが

・大会がたくさんある(→マレーシア・インドネシアが多い)

・コストが安い(→基本日本の半分以下)

・そもそも大会の攻略法がなくゾクゾクする(↔︎たまに完走率1名とか危険なレースもある。@2016年rinjani100km


実際に出場したマレーシアのレースは本当に学ぶことが多く、今までで一番印象に残っているレース。

◯大会の探し方と費用について

じゃあ実際にどのように大会を探すの?というと、トレイルランニングの「世界共通サイト」のITRAの直近の大会の「リザルト」を見ながら、だいたい大会のレベルと時期を事前に把握して、あとは正式に「カレンダー」に開催日程出てきたら、航空券の値段と仕事の予定と照らし合わせて、大会をポチるだけ。東南アジアの大会のエントリーフィーは日本のレースの半額のウルトラトレイルのレースで1〜1.5万円程度。ただし、トレイル新興国であるため、完走率が異常(に低い)なレースがたまにあるため、ちゃんとリザルトチェックは必要。あとは日本の認知度はまだ低いけど「アジアトレイルマスター」という、OSJのシリーズ戦のようなものもアジアでは組まれており、これも非常に参考になる。

また肝心な航空券も、半年〜4ヶ月くらい前におさえるとHISのサイトなんかで非常に安くゲットすることができる。マレーシア遠征の時は、関空→クアラルンプール→ペナン空港で往復3.6万円。次回のインドネシア遠征では福岡(戻りは関空)→ベトナム→クアラルンプール→インドネシア(スマラン)の往復で総額4.0万円。もちろん、サーチャージと受託手荷物も込み。現在、広島在住のため長野のレースに行くよりも、交通費は同額もしくは安く済む場合がある。

また東南アジアは、エアアジアも蜂の巣のように就航しているため、とりあえずクアラルンプールまで着けば、あとはプラス往復1万円もあればどこでも行ける。ただ、予約はもちろんのことトレーニングメニューも試合に合わせて組む為、「半年前から本格的に計画する」ことをオススメする。

また宿も、国とかホテルのランクによって差が出るが、1泊2000円程度でも予約でき、3泊しても日本の1泊より安くあがるケースもある。結局、総額の費用もなんだかんだで、ウルトラトレイルのレースに限ると国内よりも安く大会に出場をすることができる。


◯遠征のスケジュール編

日程は国内の地方から出発するケースで土日レースというあるあるの設定だと、基本的に東南アジア路線は午前出発、早朝帰国のケースが多い為、

木曜日:早朝移動or前日夜行バス→午前中便出発→夕方or夜着

金曜日:受付&最終準備

土曜日:試合

日曜日:死にかけながらゴール→現地日本人と打ち上げ

月曜日:移動→機内泊

火曜日:早朝帰国→午後出社

という実質「木曜日」「金曜日」「月曜日」の3日のお休みをもらえば何とか成り立つレベル。また基本的に日本から赤道に向かう移動のため、ヨーロッパやアメリカ遠征に比べて時差が少なく、遠征先でビデオ会議やメール対応もすぐにできて、スマホとPCだけで仕事の対応も可能。東南アジア各国ともに日本以上に空港や飲食店、ホテルもフリーのwifiの通信状況も良く、実際にトランジェットやホテルでも仕事ができた。ということは、オンライン上で完結する環境を周囲の人とも協力して作っていくことですね(世間的には、お堅い職場なため、ここは事前調整したら、なんとかなりました。)


◯まとめと感想

東南アジアに行く理由。それは、一言いうと「ゾクゾクをコスパよく味わいたい」ということ。また、その先に自身が「一回り成長した姿を味わうことができる」こと。これだけだと思う。あともし個人的な主観を述べるなら「せっかく地球に生まれたんだから、ちっぽけな島国に止まらずに、地球をもっと知って楽しもうよ。」ということだけ。日本大会は素晴らしく、そして日本人のランナーはみんなすごい。だからこそ、もっとその素晴らしさを広めて行くことで「世界市民みんなで楽しめたら」きっと良い世界が描ける気がするなぁ、なんて思いながら次のインドネシアでは侍魂を発揮して行こうと思う。





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